ご挨拶

我が国の先端医療開発はここ20年で大きく変わりました。20年前には大学が医薬品・医療機器・再生医療等製品等を生み出すなどあり得ないと囁かれていましたが、今や大学に整備された橋渡し研究支援機関や臨床研究中核病院が毎年多くの医薬品・医療機器・再生医療等製品を生み出しています。まさにイノベーションです。

 

そして名古屋大学においてこの先端医療開発を担うコア組織となっているのが先端医療開発部です。先端医療開発部は、名古屋大学医学部附属病院の理念「診療・教育・研究を通じて社会に貢献します。」のもとに掲げられている4つの基本方針のひとつ「次代を担う新しい医療を開拓します。」を担う組織として整備され、そのミッションステートメントは「トランスレーショナルサイエンスとレギュラトリーサイエンスの協調を通じて次代の医療を開発します。」となっています。

水野 正明

名古屋大学医学部附属病院
先端医療開発部

部長 水野 正明

私たちはこの理念等に基づき、日々先端医療開発に関わる支援業務に従事しています。先端医療開発部は先端医療・臨床研究支援センターとデータセンターで組織され、基礎研究から保険収載までのプロセスを一気通貫的に支援しています。特にバイオ医療分野(再生医療等製品を含む)、医療機器、医療・介護情報分野には力を注いでいます。バイオ医療分野においては、トランスポゾンベクターを用いたCAR-T細胞療法の実用化やMuse細胞を用いた周産期脳障害の新規治療法の開発に関する医師主導治験の実施などの成果を上げています。医療機器分野においては男性腹圧性尿失禁に対する低侵襲再生医療のための自己ヒト皮下脂肪由来再生(幹)細胞分離用医療機器の承認取得などの成果を上げています。医療・介護情報分野においては愛知県内の自治体連携を支援するICTネットワーク基盤を提供し、DCT (Decentralized Clinical Trial:分散型臨床試験)や予防医療確立に向けた新しい取り組みを始めています。また、ARO人材の育成にも力を入れており、臨床研究・治験に関わっていきたいと考えている医師・歯科医師を対象にした研修の実施や各種セミナーの拠点内外への配信など積極的に取り組んでいます。
今後、こういった潮流が我が国のみならず世界を見据えた新しい臨床研究推進のウェーブになっていけばこの上ない喜びです。
その実現のためには皆様のご指導、ご協力が必須です。引き続きご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

2022年4月

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