薬剤(機器)の搬入・回収・管理表について
治験薬等管理業務
当院では、薬剤部・治験薬管理室に専任の薬剤師(いずれも治験薬管理補助者)を配置し、治験薬等(治験機器、再生医療等製品を含む)の管理業務を行っております。場所は、先端医療開発部 先端医療・臨床研究支援センター内(中央診療棟A 地下1階)にあります。
よくある質問についてはQA形式にてまとめておりますので、以下のリンクもご覧ください。
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治験薬管理体制
治験薬管理者、治験薬管理補助者が治験薬を管理しています。
当院では治験薬管理補助者から治験毎に担当者1名(原則)を決め、各治験の実施計画書・治験薬管理手順書に従って管理を行なっています。担当者はヒアリング前月下旬に決定します。
・治験薬管理者はこちら
・治験薬管理補助者一覧はWEB上では公開しておりませんが、必須文書の直接閲覧等で一覧を確認していただけます。
治験薬管理に必要な設備
適切な治験薬管理業務を行うために、治験薬管理室は盲検性の維持が必要な試験にも対応するべく、独立した部屋となっております。
入り口は施錠可能で、治験薬管理者・管理補助者がその鍵を管理しています。
治験薬の保管場所について
治験薬は他の医薬品/治験薬と区別して保管しています。
また、未処方の治験薬と処方済み治験薬(回収後)についても、それぞれを区別して保管しています。
なお、保管スペースには限りがあり、治験薬の箱のサイズや保管温度、1回の納品量、納品頻度によっては、ご希望の通りに対応できない場合もあります。早めに治験薬管理室にご相談ください。
治験薬保管庫
室温薬剤の管理に適切に対応するべく、保管庫内全体を15.5~25℃に管理しております。

冷蔵庫・冷凍庫
以下を所有しております。なお、電源は非常用電源に接続しております。
<治験薬保管庫内>
- 冷蔵庫 2台(薬冷1、薬冷4:2~8℃)
- 冷蔵・冷凍庫 2台(薬冷2、薬冷3:2~8℃/薬凍1:-20℃、薬凍2:-30℃)
<検体処理室内>
- 冷蔵庫 1台(検冷1:2~8℃)
- 冷凍庫 2台(検凍-40℃、検凍-80℃)

麻薬金庫
麻薬金庫を所有しており、麻薬の治験も受託可能です。
なお、当院では麻薬管理者を薬剤部長としております。

温度管理
温度管理体制について紹介します。
当院では温度管理システムMTR-5000(PHC株式会社)を用いて冷蔵庫、冷凍庫(検体保管用も含む)及び治験薬保管庫の温度を一元管理しています。
温度記録データは、1か月単位でグラフ化し、確認の上サインしたものを記録として保管しております。温度記録データは施設情報に掲載しております。保管された記録データはSDV時に閲覧可能です。

1ヶ月分の温度記録データの例
温度管理システムMTR-5000の概要
MTR-5000は、温度センサー、記録計(MV1000)、温度管理専用PC、モニター画面で構成される複合システムです。温度センサーが感知した温度をMV1000にて記録し、温度管理専用PCに転送しています。モニター画面は治験薬保管庫及び治験薬管理補助者の視界に入る場所に設置されており、温度管理状況を常時表示しています。
当院では2013 年7月よりMTR-5000を導入し、外部の校正を年に1回実施しています。
1日1回(定時)治験薬管理者/治験薬管理補助者へメールで定例報告が送信され、温度逸脱時にもタイムリーに治験薬管理者/治験薬管理補助者へメールが配信されます。
温度データは24時間連続記録されており、当院では保管庫毎に以下の間隔で測定間隔を設定の上、管理しています。

記録計(MV1000)

モニター画面(MTR-5000)
<温度データ記録間隔>
- 15分間隔:室温保管庫、薬冷1、薬冷2、薬冷3、薬冷4、検冷1
- 30分間隔:薬凍1、薬凍2
- 60分間隔:検凍-40℃、検凍-80℃
温度逸脱時の対応
設定した温度範囲を逸脱すると、モニター画面の警告表示と警告メール(休日も治験薬管理者/治験薬管理補助者に通知有)の配信による2通りの方法で通知され、日時と保管温度が逸脱ログとしてシステム内に記録されます。
逸脱感知のための温度確認は以下のように設定しております。
<治験薬管理室>
- 治験薬保管庫
室温(下限値:15.5℃、上限値:25℃)
- 冷蔵庫
薬冷1(下限値:2℃、上限値:8℃)
薬冷2(下限値:2℃、上限値:8℃)
薬冷3(下限値:2℃、上限値:8℃)
薬冷4(下限値:2℃、上限値:8℃)
- 冷凍庫
薬凍1(下限値:-25℃、上限値:-15℃)
薬凍2(下限値:-40℃、上限値:-20℃)
<検体処理室>
- 冷蔵庫
検冷1(下限値:2℃、上限値:8℃)
- 冷凍庫
検凍-40℃(下限値:-50℃、上限値:-30℃)
検凍-80℃(下限値:-90℃、上限値:-70℃)
治験薬搬入および納品について
治験薬搬入体制と納品について紹介します。
<初回納品について>
- 初回納品のみモニターの立ち合いをお願いしております。
- 初回納品ではモニター、CRC、治験薬管理補助者で治験薬払い出しの打ち合わせを行います。
- 初回納品時にお持ちいただく資材はこちらを参照してください。
<治験薬搬入について>
- 第三者(配送業者等)による治験薬搬入および納品(2回目以降)は可能です。
- 納品は月~金(祝日除く)の9時から17時まで可能です。
- 納品伝票の宛名は、各治験の治験薬管理担当者を筆頭に、2-3名の登録でお願いしています。
- 配送業者による納品当日の事前電話連絡は不要です(遅れる場合のみ、電話連絡してください)。
- 追加納品時の連絡は、各治験の治験薬管理担当者へメールしてください。
<治験薬搬入先>
名古屋大学医学部附属病院 中央診療棟A 地下1階
先端医療開発部 先端医療・臨床研究支援センター
治験薬回収について
被験者への投与が終了したら、速やかに回収してください。