治験責任医師とは

治験責任医師は、実施医療機関での治験実施の責任者、かつ、治験チームの統括者であり、以下の基本的な責務をもっています。

治験責任医師の基本的な責務

 治験責任医師は、治験に関連する医療上のすべての判断に責任を負う。

 治験責任医師は、GCP※1、当院の治験標準業務手順書および治験実施計画書を遵守して治験を実施する。

 治験責任医師は、分担医師やCRC※2等の治験協力者に治験に関する十分な情報を与え、指導及び監督を行う。

 治験責任医師は、被験者の治験参加中及びその後を通じ、治験に関連して生じたすべての有害事象に対して十分な医療が被験者に提供されることを保証する。

※1 Good Clinical Practice
※2 Clinical Research Coordinator

治験責任医師の業務

詳しくは、「教育資料・参考資料:治験実施の手順」をご覧ください。

治験開始まで

手順治験責任医師IRB/先端医療開発部/研究支援係
治験依頼書からの打診
要件調査の実施
● 実施可能性の検討
● 当院における治験責任医師としての要件確認
● 履歴書(統一書式1)を治験依頼者に提供
●病院要件調査への対応
施設選定完了
ヒアリングの申込み●治験依頼者と治験実施計画書の合意
●ヒアリング候補日の確認(ヒアリング開催日程
●申込内容の確認
●ヒアリング日程調整
(IRB準備)
 ↓
●IRB提出書類の作成・提出(研究支援係に提出)
●説明文章・同意文章の資料作成(治験依頼者と協議)
●ヒアリング資料の提出(IRB事務に提出)
●責任医師からの提出書類を確認
●ヒアリング日程・担当者の決定連絡
●ヒアリング準備
ヒアリング●ヒアリング出席●ヒアリング開催
治験の申請●治験申請書類を準備・申請(治験依頼者と協議)
●IRB説明用スライドの提出
●治験依頼者より治験申請書受理
●提出資料の確認
●IRB委員への資料送付
IRB事前質問●事前質問に対する回答及びIRB当日対応の準備●委員の事前質問のとりまとめ
IRB開催●IRB出席及び治験概要の説明
① 審査結果の確認
「修正の上で承認」の場合、治験依頼者と協議し修正事項に対応(統一書式6)
② IRB承認・病院長了承
●修正対応に協力
契約締結●契約書の確認・押印
実施準備●治験分担医師への連絡と指導
●トレーニングの受講・アカウントの取得
●スタート・アップ・ミーティングの日程調整及び開催
●資材・ツールの作成
●トレーニングの受講・アカウントの取得
●スタート・アップ・ミーティング出席
●実施手順・役割分担の確認
-治験審査委員会(IRB)

治験の申請は、治験審査委員会(IRB)において審議されます。
治験責任医師は、IRBに出席いただき、IRB委員からの質問に答えていただきます。
なお、IRB委員による事前の質問で指摘された事項がある場合は、事前にお知らせします。
また、IRBで指示事項があった場合には、治験依頼者の協力を得て統一書式6(治験実施計画書等修正報告書)にて回答していただきます。

-IRB審議のための提出書類

研究支援係にIRB前月中旬頃までに提出
・統一書式1(履歴書)
・統一書式2(治験分担医師・治験協力者リスト)
・利益相反自己申告書(分担医師分を含む)※

 

※利益相反自己申告書について
1試験ごとに利益相反自己申告書の提出をお願いいたします。
様式や記載方法については、こちら(学内専用)をご参照ください。
また、名古屋大学における利益相反マネジメントはこちらをご参照ください。
http://www.aip.nagoya-u.ac.jp/researcher/management/(学内専用)

治験開始後

※ 治験責任医師は、治験がGCPや治験実施計画書を遵守して、安全に進行していることを確認しながら実施してください。

※ 候補患者さんが治験依頼者と合意した予定症例数を超える場合は、治験の説明前に治験依頼者に相談・承諾を得てください。

-治験分担医師および治験協力者(CRCなど)への指導・監督、重要情報の伝達

治験責任医師は治験チームの統括者として、治験期間を通じて、治験分担医師、CRCなどの治験協力者に、適正に治験を実施するにあたり必要な情報の伝達、指導、監督してください。

問題がみつかったときは、問題解決(是正措置)と再発防止策(予防措置)を検討し、治験チームに周知してください。

-有害事象の報告

有害事象は治験との因果関係の有無に係らず、すべて評価しカルテ等に記録するとともに、治験依頼者に報告(症例報告書の作成)する必要があります。

その中でも、重篤な有害事象が発生した場合は、速やかに治験依頼者に連絡するとともに、指定された書式を用いて治験依頼者と病院長に報告してください。報告にあたり、できるだけ多くの情報を得るように努め、重篤な有害事象名を特定し、被疑薬、予測可能性、治験薬との因果関係を判定してください。報告は原則、重篤な有害事象が「回復」するまで必要です。

なお、重篤な有害事象は、直近のIRBにて治験継続の可否を審査します。

-やむを得ない逸脱の報告

緊急の危険を回避するなど、被験者の安全性確保のため、やむを得えず逸脱した場合、治験責任医師は、可能な限り速やかに治験依頼者に連絡するとともに、統一書式8(緊急の危険を回避するための治験実施計画書からの逸脱に関する報告書)を用いて治験依頼者と治験審査委員会に報告が必要です。

 

緊急危険回避または医療上やむを得ない理由がある場合は、治験依頼者の合意や治験審査委員会の承認を得る前に、治験実施計画書からの逸脱または変更を行うことが許容されています。

-安全性情報の評価

治験依頼者より、治験薬に関する安全性情報を得たときは、以下を判断して治験依頼者に見解を伝える必要があります。

なお、説明文書の改訂が必要と判断した場合は、速やかに説明文書・同意文書の改訂案を作成し、治験依頼者に連絡のうえ、統一書式10(治験に関する変更申請書)を用いて病院長に変更申請を行ってください。

また、治験の中止・中断が必要と判断した場合は、書式17(治験終了(中止・中断)報告書)を用いて病院長に報告してください。

-治験分担医師の変更、説明文書・同意文書や治験実施計画書等の改訂

治験分担医師の異動等により変更が必要となった場合は、速やかに研究支援係に連絡してください。

説明文書・同意文書や治験実施計画書等の改訂がある場合は、治験依頼者に連絡のうえ、書式10(治験に関する変更申請書)を用いて病院長に変更申請を行ってください。

-実施状況の報告

1年に1回、治験の継続審査を受けるため、書式11(治験実施状況報告書)を作成し、病院長に提出してください。

継続審査は毎年3月または9月に行います。

-モニタリング、監査への対応

治験依頼者よりモニタリングまたは監査の申し込みがあった場合、求めに応じて原資料および治験責任医師保管文書の閲覧と、インタビューに対応する必要があります。

治験終了時の業務

治験が終了・中止・中断した場合は、書式17(治験終了(中止・中断)報告書)を用いて、病院長に報告してください。

治験終了後の業務

-GCP実地調査への対応

治験依頼者により医薬品等の承認申請が行われた後、規制当局によるGCP実地調査が行われます。
当院が対象となった場合、原資料および治験責任医師保管文書の閲覧と、インタビューに対応する必要があります。

<GCP実地調査とは>
治験に関する記録から、治験が被験者の人権、安全、福祉の向上を図り、治験実施計画書を遵守して実施され、科学的な質と成績の信頼性が確保されているかを検証します。
https://www.pmda.go.jp/review-services/inspections/gcp/0006.html

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